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魔法とは呪い
「前から思ってたんだけど、なんで、魔力は呪いだってみんな言うの?すごく便利なのに。」
マコトは紅茶を片手に首をかしげた。
「魔力というのは生命を源に使うことのできるものだと考えられています。つまり、魔力を使えば使うほど、寿命が縮む、ということですね。」
クラウディオは持っていた資料から顔を上げて答えた。
「なるほど。だから、呪いなんだ。じゃあ、使わなければ、長生きできるってこと?」
「それが、魔力を使わなくとも膨大な魔力を持つ者は、、、」
そこまで言うと、クラウディオは口をつぐんだ。
「あぁ、それなら聞いたことがある。強い魔力を持つ人は短命なんだよね。」
マコトはさらりと言ってのけた。
こいつはその中に自分が入っていることをわかっているのだろうか。それとも、寿命のことなど気にしていないのだろうか?と、スヴェンはマコトを横目で見る。
「んー、でも、私の師匠はものすごい魔力を持ってたけど、年を取ってたよ?」
「その話が本当であれば、大変興味深いですね。長生きできるのは王族くらいですから。」
「王族?へー、じゃあ、隣国のウェールズのあの子も長生きなの?」
「えぇ、そうですよ。あの方が生まれたのは私たちが子供の頃でした。連日、盛大な祭りやパレードが執り行われていたのを覚えています。」
そう言うとクラウディオは目を細めた。
「ええ!?そんなの、あの子めちゃくちゃ歳上じゃん!見た目と年齢がイコールじゃないのって、すっっごい複雑、、、」
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