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「さて、君のスマホを拝見しようではないか。」
「そこまで機種に拘っていない。とりあえずRINEとか、天気予報のやつとか色々いれといて。」
「はいよ。」
そう言って忠はスマホでアプリをダウンロードをしようとするが不思議そうな顔をする。
「他のスマホで何かしなかった?」
「店頭のデモのやつで動画サイトを覗いただけだが?何かあった?」
「他の端末でお前がアプリをインストールしていることになっている。」
「え~っとつまり?」
「武のアカウントで勝手に買い物してる人がいるかもしれないってこと。」
「え?何それ怖い。特定してくれ。」
「言われなくとも!」
忠はすぐさまスマホをUSBケーブルを繋ぎ、なんの操作をしているか分からないパソコンに繋げ算盤のような早さでキーボードを打ち始めた。
自分のアカウントで勝手に弄られるなんて堪ったものではない。まだ勝手にアプリをダウンロードするだけなら兎も角、これで変な買い物をされたら不安で夜も眠れない。
「あれ?同じ端末番号だな。」
「ん?どういうことだ?」
「えっとつまり、このスマホでインストールしたことになっている。」
「同じ機種で?」
「いや、そういうことじゃなく文字道理の意味さっき買ったばかりのこのスマホで。もしかして元からインストールされていたのに間違って消したとかじゃないの?初期化とかで。」
「んん?」
機械音痴な分変な操作をして初期化をしていないと言い切れないという考えと、流石にそれはないという二つの考えが合わさる。だが考えても結論の出ない答えに対しては
「多分そうだと思う。もう一度ダウンロードしといて。」
考えるのを止めた。
すると忠は待ってたと言わんとばかりに次の行動に移った。
「はいよ。wifiにも繋いでおくよ。通信料とか高いと思うから。」
「wifi?何だそれ?」
スマホ以外にもまた聞きなれない単語を聞き武は頭がこんがらがってきた。
「すんごい端折ると小さい電波局みたいなもの。あとコスパがいい。」
「とりあえずオーバーテクノロジーってことだけは分かった。」
「オーバーテクノロジーなもんか、十年前からあるものだぞ。」
「自分は機械オタクじゃないんで。」
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