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思い出が昨日のように思い出す、夏休み貴重な遊び場だったし勉強をする時も自然とそこに集まるようになった。
会長も嬉しかったのか、図書館であるのに菓子やジュースを振る舞ってくれた。
ただ高校からバラバラになり、そして大学に入学して間もない頃にじいさんは亡くなられた。たいそうな資産家だったらしく、会社も経営していたようだが、もう繋がりはなく知る術もない。最後に図書館の職員にじいさんの本業を尋ねたが職員は知らないと返答した。
「中学ぐらいで別れた吹田、元気にしてるよ。今専門学校で絵を描いているんだ。行ってあげたらいいよ。」
「…」
「もう、三年も経ったんだ。会えるだけ会おうじゃないか。向こうは仕方ないって言っているし。」
忠は気を使ったのか、それもと彼女の意思を代理したのかそう補足するが武は首を横にふる。
「会わせる顔がない。」
「気にしすぎだ、俺も同じクラスだったら救えるのかって言われると救えなかったと思うし。」
「…」
「止めだ!止め!明るい話をしよう。」
オーバーリアクションに手をふり椅子を回転させパソコンのページを見せる。
「最近サバゲーを始めたんだ、どうだここに写っているプレイヤーは?」
そこには時代はバラバラではあるものの兵士の格好をしたプレイヤーが並んでいた。
「装備を揃えるのに幾らかかった?」
「実は借り物なんだ、右端に中国軍の格好をした奴がいるだろ?」
指の先にはその他の兵士と格好の違いが分からなかったが、肩の辺りに中国の国旗のパッチが貼られていた。
「何故中国軍?」
「珍しいからだって、銃以外全部本物だ。」
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