第1章

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 なら焼き茄子と大して変わらないじゃん。  「ねぇ、このご飯いつのなの?」  「今日炊いたばっかりっ!!」  「もぉっ!疲れてるんだから怒鳴らないでよ!」  母は何もしない癖に文句ばかり言う由利ではなくて怒鳴った私を睨みつけた。  どうして私が怒られないといけないのだろうか。  私は反論しようとしたけど、更に母に睨まれたので止めた。  母と由利が楽しそうに話をしながら話をする姿を見ながら私は一人で黙々と食事をした。  由利は結局、大根の入っている煮物をまるまる残していた。  片付けの際、私は由利が一度も手をつけなかった煮物をゴミ箱に捨てた。  「今日、たくさん宿題が出たの」  食事が終わったら直ぐに部屋に行くのに今日は珍しく、由利はまだ居間に居た。  居間でテレビを見ている母と楽しい会話をしている。  「柚利愛は出た?」  「数学と英語」  当然だが、私と由利はクラスが違う。  基本的に兄弟、姉妹は苗字が同じで先生が呼ぶ時に面倒だからと言う理由で同じクラスにはならないようにされている。  「そうなんだ。私は理科の宿題が出たの。  私、理数系って苦手なんだよね」  「なら、柚利愛にやってもらえば良いじゃない」  私は皿洗いをしていた手を止めた。  「私、自分の宿題がある」  「そんなの直ぐに終わるでしょう。  由利はあんたと違ってお母さん似だから理数系が苦手なのよ。  それぐらいやってあげないさいよ」  「でも」  「ねぇ、私はあんたらの為に働いて疲れているの。  これ以上、面倒かけないでよ。  たかが宿題でしょ。理数系が得意ならやってあげればいいじゃない」  私は自分が理数系が得意だなんて一言も言っていない。  寧ろ、理数系は私の一番苦手な分野だ。  だから何度も先生に授業のことで質問するし、参考書も一杯持っている。  私は頭が良い方ではないので人一倍勉強しないと授業の内容を理解できないのだ。  「由利、柚利愛にやってもらいなさい」  「はぁーい。お願いね、柚利愛」  「・・・・・」  まだ不満そうな顔をしている私に母は苛立たしげに溜息をついた。  「何度も同じことを言わせないで!  私はやってあげなさいって言ってるでしょう。  どうしてそれができないの?  我儘ばかり言ってこれ以上、私を困らせないで」  「・・・・はい」  私には分からなかった。  どれが我儘になるのか。
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