10人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ
ようすけは、いっぱいいっぱい勉強して、おとーさんのようなえらい人になることが夢なのよね…
ひさのは、ようすけにこう言いまして過度にかわいがり続けていました。
ようすけの夢は、一流大学へ進学をして、卒業後は父親のような警察官になって、県民に信頼される立派な人になる…そのために学習塾に行っているとひさのはクドクドと弘和と長女・よしの(37歳・家事手伝い)に言いまして、理解を求めているひさのでありましたが、弘和とよしのの今の気持ちは『そなな話はもうなんべんも聞いたわよ…』と言いましてカラ返事をするだけでありましたので、とてもとは言えませんが理解がえられているとは言いがたい状況になっていたのでありました。
「行ってきまーす。」
ようすけは、手提げカバンを持って家から走り出した後に、下城野にあります4階建てのテナントビルの1階にあります学習塾へ行きました。
それから40分後のことでありました。
ようすけは、ゼミが始まる数分前にトイレに行くと言って教室から飛び出した後に、手提げカバンを置いて学習塾から出て行きました後に小倉の中心地へ遊びに行きました。
ところ変わりまして、小倉魚町にあります旦過市場(たんがいちば)にて…
ようすけは、市場の通りにあります中華料理屋の玄関先で製造販売されている中華まんのピリ辛が入っている具材のものをたくさん買いまして、その場に座りまして大食いをしていたのでありました。
ようすけは、学習塾へ行って父親のようなえらい警察官になって、県民から信頼される人になるのだとひさのと夫・孫市(まごいち・工場の契約社員)とむじゃきに言うてはいました。
しかしそれはタテマエで、ホンネは塾へ行くと言いまして夜遊びをするために夜の街へくり出ていたのでありました。
塾へ行っているかと思っていたら、ホンネは塾の出席日数が0で、学校のテストも学年で最下位ばかりが続いているのでありました。
そのようになってしまった元凶は、父親のけいすけの交遊関係に表れていたようでありました。
けいすけは『コウキシュクセイ』だと言いまして、エリートのツラをしていますが、職場から出るとまったく違う態度になりまして、ちゃらんぽらんになってしまうのでありました。
最初のコメントを投稿しよう!