第3章 ファーストキス

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そして、屋上に向かった。 悠も病室を出て、屋上に向かう。 ピンポーン。8階に着いた。 高鳴る鼓動を少し感じながら、悠は扉を開けた。 そこには、初めて会った時のように唯ちゃんが立っていた。 「もう来てたんだ。」 「うん、お勉強が早く終わったから。それに、早くこの青空が見たくて。」 「そっか。ほんと今日は雲一つないね。あ、じゃあ、そこのベンチに座ろうか?」 「うん、悠くん、もうだいぶ上達してきたみたいだね。」 そう言って2人でベンチに腰掛けた。 一瞬沈黙が流れた。会うって決めたのは良いけど、何から話せばいいのかわからなくなってしまった。 すると、唯から口を切った。 「はい!じゃあ、自己紹介します!高橋唯、17歳です。趣味は、編みものと、食べることと、寝ることです!4歳下の妹がいます!」 「くくっ 笑 趣味が編みものっていうのはわかるけど、食べることと寝ること~?」 「何がおかしいの~?だって、食べることも、寝ることも大好きなんだもん?じゃあ、今度は悠くんの番。」 「えっ。じゃあ、自己紹介します!田中悠、17歳。趣味は、スケボーとスノボで、兄がいます。」 「えー、私達イニシャルまで同じ?Y.T。しかも、同い年だったんだ。」     
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