第6章 お互いのこと

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同じ病院で、2日違いで産まれて、名前までそっくりなこの2人。運命とは、こういうものなのだろうか。 そこへ、トントン。扉をノックする音がした。 扉を開けると、そこに立っていたのは、家庭教師の立花先生だった。 立花先生は、今日は授業の日ではない。何故ここへ? 「立花先生、今日は授業の日じゃないよね?」 唯が言う。 「あぁ、ちょっと学校が休講になったから寄ったんだよ。それより、彼は誰?」 立花は、悠をキッと睨みつけた。奥二重の瞳が鋭く刺さる。 悠は、誰とも知らない人から睨まれ、ムッとした。 悠は堂々と言った。 「唯の彼氏です。」 立花先生は、「話があるんだけど」と悠を中庭に呼んだ。 「ちょっと、2人とも…!」 唯の声は、2人には届かなかった。
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