第3章 ファーストキス

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「うん、ありがとう先生。嬉しいわ。」 「それに唯ちゃん、今日は、見たことない洋服だね。誰か、人でも来るの?」 「ううん。来るわけじゃないけど、友達と会うから。」 「そうなんだ。さぁ、始めようか。」 唯は、毎週月、水曜日、13時から15時半までの間、立花先生との勉強をやっていた。 「さぁ、じゃあ、今日はここまで。嫌な数学もよく頑張ったな。」 立花先生は、唯の頭をポンポンとなでた。 「も~先生、もう子供じゃないんだから、ポンポンするのやめてよー。」 「ごめん、ごめん。ついね。子供扱いしたつもりはないよ、本当に。唯ちゃんはもう立派な女性だもんな。」 唯はちょっと膨れっ面になったけど、またすぐ笑顔に戻った。 「立花先生ってお兄さんみたい。私、妹はいるけど、上っていないから、なんか嬉しいんだ 。」 「お兄さんか…。」 「へ?何か言った?」 「あ、いや、何でもないよ。じゃあ、今日はこれでおしまい。月曜日までにしっかり宿題やっておくんだよ?じゃあね。」 立花先生は、そう言って立ち上がった。 「はーい。頑張ります、特に数学 笑」 唯は、時計を見た。15時40分…鏡を見て、ちょっと色付きリップを塗ってみた。少しは可愛く見えるかな?なんて思ったりした。     
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