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「うん、ありがとう先生。嬉しいわ。」
「それに唯ちゃん、今日は、見たことない洋服だね。誰か、人でも来るの?」
「ううん。来るわけじゃないけど、友達と会うから。」
「そうなんだ。さぁ、始めようか。」
唯は、毎週月、水曜日、13時から15時半までの間、立花先生との勉強をやっていた。
「さぁ、じゃあ、今日はここまで。嫌な数学もよく頑張ったな。」
立花先生は、唯の頭をポンポンとなでた。
「も~先生、もう子供じゃないんだから、ポンポンするのやめてよー。」
「ごめん、ごめん。ついね。子供扱いしたつもりはないよ、本当に。唯ちゃんはもう立派な女性だもんな。」
唯はちょっと膨れっ面になったけど、またすぐ笑顔に戻った。
「立花先生ってお兄さんみたい。私、妹はいるけど、上っていないから、なんか嬉しいんだ
。」
「お兄さんか…。」
「へ?何か言った?」
「あ、いや、何でもないよ。じゃあ、今日はこれでおしまい。月曜日までにしっかり宿題やっておくんだよ?じゃあね。」
立花先生は、そう言って立ち上がった。
「はーい。頑張ります、特に数学 笑」
唯は、時計を見た。15時40分…鏡を見て、ちょっと色付きリップを塗ってみた。少しは可愛く見えるかな?なんて思ったりした。
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