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「ノーア。お風呂、沸いたよ」
母さんがお風呂を沸かしたことを言いに外まで出てきた。
「一緒に入る?」
「それはもう卒業しました。それに、こんなに大きくなったんですから、一緒に入っても苦しいだけですよ」
「息子が一緒なら私は何処でも構わない!」
胸を張って言う事じゃないだろうに……
適当にかわして一人でお風呂に入る。
このお風呂場を窮屈に感じるようになったのはいつからだろうか。もうそんな記憶がない。いつも通りに過ごしているから刺激が無くて、少しだけ退屈だ。
お湯の温かさを全身で感じながらしばらくボーっとする。この時間だけは何も考えずにいられるのがまた良い。
お風呂から上がり、母さんのお古である寝巻に着替える。
「うーん。流石に私のお古を着ているのもあれだな……」
「僕は全然構わないですけど」
「いや、私も全然構わないんだけどさ。でも、もう立派な男の子だよ? 国によってはもう立派な大人だよ? いつまでも母親のお古を着ているのもどうかと思うわ」
十八歳はもう大人の仲間入りなのか? そこを詳しく教えてほしい。
「……よし! 明日、街に行こう!」
また急な話だ。
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