234人が本棚に入れています
本棚に追加
/225ページ
そして、待つこと一分弱。ミナさんは戻って来た。
「こんな服はどうかしら?」
ミナさんが持って来たのは黒いジャケットだった。
ジャケットか。赤い色の奴は持っているけど、もう入らないし……何よりミナさんが探してきた奴だから邪険に扱うのも……
勧められたので、一応試着をして見る。
似合って……いるのかな?
「ノアは背が高いから何でも似合うと思うよ」
「背が高いと何でも似合うんですか?」
「そうよ。背が高い人は恵まれているの。まあ、サイズが合わないことはあるけど、背が高いと、着ている服がカッコよく見えるからね。どう? これ、買う?」
値段を見てみる。
ちょうどいい価格だったので、これを候補に入れておこう。
「他に欲しい服は?」
「そうですね……下も欲しいです。あと、寝巻用の服も何着か」
「結構沢山買うんだね。いいよ、探してきてあげる」
またもやミナさんはどこかに行ってしまった。
しかし、本当に偶然だ。まさかまたミナさんと出会えるなんて。
これは奇跡なのか、それとも偶然なのか。神様の悪戯なのか、考えさせられる場面だ。
でも、嬉しい。僕の知人と言うのは本当に少ないから、知り合いに会えると言うのは嬉しい。
最初のコメントを投稿しよう!