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 休憩時間が終わると、二人の元にバートとヴェラルダが戻ってきた。 「ディライン、少しいいか」  バートに言われ、レイリを残してその場を離れる。 「最近体調が優れないそうだが、どんな感じだ?」 「いえ、大したことはありません」 「正直に言ってくれないか。気力が急激に抜けたような、そんな感じはなかったか?」  確かにバートの言う通りだった。気力がないから、体調を整える気も起きない。  ディラインは『また悪い話か』と思った。事態は初めから好転した例がない。 「君は炎の術も風の術も、想定外の成果を上げている。ヴェラルダと何故なのか色々考えたのだが、おそらく、君が使っているのは『術法』ではなく、『魔法』だろう」  思ってもみないことを言われ、ディラインはどう反応することもできなかった。ヴェラルダがディラインを見る。 「『魔法』と言うのはね、他所の国で使われている術法みたいなものなんだよ。自然の力を借りないで、魔力だけで奇跡を起こす。術法よりも色々とできるけど術士の負担が大きい。あまり大きな術を使うと命に関わることもあるんだ。君は体を鍛えていたから、しばらくそんなに調子が悪いのだとは気が付かなかった」     
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