火垂るのヤムスケ

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来週末に修学旅行行くらしいです。 しかも二泊三日。 しかも一番活動できるとき。 あ、もう宿舎で書くしかないっすね。 で、自分のお兄さんの実話なんですが。 もう皆はぐっすり眠っているはずの深夜一時。 この三人は昼間よりも騒いでいた。 「はーもう、菓子食いすぎたわー」 「先生に見つからないかな」 「ゴミ箱の上にティッシュバラまけば大丈夫」 俺らは不要物を持ってきていた。 「てかもうごみ箱いっぱいなんすけど」 「ホントだ」 「持ち帰んのやだよ」 「こんなもん、こうすりゃいいんだよ!」 ゴミ箱に入っていたお菓子の袋を“窓から”ぶちまけた。 「なつい」 「ほんと…」 「ヴゥ…」 「お前のゲップくせぇよ…てかストーブ()きすぎて暑い…」 「てかそのあと奇跡的に見つかんなかったよね」 俺はアルコールに弱いためアップルティーをのんでいた。 「俺、修学旅行の時それしか覚えてない…」 「横に同意…」 俺もと答えたらドッと笑いが上がった。 (どうせこいつらは、酔いが()めても同じことを言うだろうな) 外は冷え込み始めてる季節なのに居酒屋は二つの意味で夏みたいに暑かった。
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