第18話 西崎の覚醒

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「ハイもう一度、休め!」  東条の練習は基本の基本からだった。全員が黙ってその指示に従った。堀越はビデオ撮影をしている。 「俺を絶対に写すなよ」  東条は堀越に鋭い目を向けた。 「大丈夫です! でも声が入ってしまいますけど」 「あたりめーだ」  東条が答えた。  その20分後、ようやく待機線から集合線まで「集まれ!」の号令で並ぶ練習に入った。 「全部の動きに番号を入れろ!」  と言うと、東条は実演して見せた。 「集まれで一、二だ」 「休め」の姿勢から「気をつけ」に入り両拳を脇腹にあてがう動作を見せた。さすがに切れのある動きだ。 「次に一、二、三、四で集合線まで行く」 「そして五、六で気をつけと整頓だ」 「最初は声を出してやってみろ!」  徐々に揃ってくる四人。それを見て分団員達も同じように練習をし始める。 「そうだ、皆でやって覚えろ」  その練習も20分ほどやった。
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