第1話『コールドスティール1981』

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   ベッドの枕元に部屋のキーを置く。ロッカーから北の兵士の制服と制帽を出して身につける。    最後に天井の銃痕を見上げるが、制帽を目深に被り直す。    持参したキャップ火薬銃を無造作に壁へ向けて撃ち、部屋を出る。 主人「やれやれ」    破裂音を聞いた主人、マスターキーを持って立ち上がる。    ジャック、裏口から出る。    兵士の怒声と反対方向へ堂々とした足取りで歩き去る。 ○シャワー室    ジャック、冷たいシャワーを浴びている。    鏡越しに淀んだ自分の目を見る。 ○狭いホテルの一室・昼    地味な私服に着替えたジャック。眼鏡をかけ、キャップを被る。    手提げバッグを持って部屋を出る。 ○北リネージュ表通り・昼    寒々しい灰色の街。まばらだが人通りが復活している。人々は下を見て歩く。    兵士がうろついている。マンハンターは道の端々に鎮座している。    ジャック、風景に目もくれず駅へ歩く。 ○北リネージュ・地下鉄駅・昼    兵士と番犬とマンハンターが囲む駅の入り口。    ジャック、検閲官にパスポートと切符を渡す。    検閲官、パスポートとジャックを見比べたあと、無言でジャックを通す。 ○上空からの俯瞰・夕方    地下鉄は北の駅から壁の下を通過して南の駅へ ○電車内     
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