第1話『コールドスティール1981』

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ジャック「ああ、仕事には慣れてる」    ジャックが事務所を出て、ラスキンだけが残される。    ラスキン、またブロマイドを眺め始める。 ○南リネージュ・大衆酒場・夜    明かりと笑い声の漏れる酒場外観    中。軍服を崩したり椅子にかけた男たちが、煙草をふかしながら酒やカードに興じている。    カウンターで雑誌のクロスワードパズルとにらめっこする店主(48)。鉛筆で紙面を叩く。    アルフレッド(21)、カウンター席のいちばん奥でロックグラスに目を落としている。    ベイカー(35)、店内に入ってくると、アルフレッドを見つけ、近づいていく。 ベイカー「アルフレッド」    アルフレッド、顔をゆっくり上げる。    ベイカー、右手を軽く上げたのち、アルフレッドの隣に座る。 ベイカー「ホワイトラム」    と店主に顔を向ける。    店主、雑誌と鉛筆を置いて用意を始める。 アルフレッド「どうも」    アルフレッド、浮かない顔。 ベイカー「ここで会うのは初めてだな。よく来るのか」 アルフレッド「いえ。今日はなんとなく、気分で。ベイカー大尉は?」     
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