第1話『コールドスティール1981』

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   アルフレッド、床に落ちたおもちゃの拳銃を拾い、男たちのいたテーブルの、幾つかの椅子にかかった軍服の上着を見やる。呟く。 アルフレッド「軍人か」    男B、笑顔で受け取りに来るが、アルフレッドの厳しい表情を見て笑みを消す。 アルフレッド「ここは市井の人々も利用する場です。いたずらに平穏を脅かすようなことは、連合軍人として許してはおけない」    酒場全体が静まる。    男Bのいたテーブルの3人がアルフレッドを睨む。    固唾をのむ店主とベイカー。    男B、アルフレッドの顔をしげしげと眺めてから、不意にニヤリと笑う。 男B「あぁ、どっかで見たと思ったら……」    アルフレッド、眉をぴくりと動かす。 男B「聞いたか! オルキア人のアルフレッド・オブライエン少尉が連合軍人としての誇りを説いてくださるぞ!」    男A、C、D、低い声で笑いながら立ち、アルフレッドに近寄る。    立ち上がりかけたベイカーを、アルフレッドが後ろ手で制す。 アルフレッド「私がオルキア人であることは関係がない。軍紀の乱れを指摘することは子どもでもできる」 男A「二十歳やそこらで少尉とはさすが……そういや、もう一つの肩書は特選武官でしたか」 男C「あれだ、敗戦国の名誉のために作ったオルキア人枠ってやつだよ。出世は約束されてんの」    男D、口笛。     
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