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応募の仕方はメールで、指定された日時に記載された住所に来て欲しい、というないようだった。
自分の家からそう遠くないし、交通の便も悪くないので、俺はすぐさま了承のメールを返信して、その日を待った。
「え?」
俺は、唖然としている。
それだけは分かる。
分かるんだけど、これは理解して欲しい。
いや、ここ豪邸じゃね?
俺はてっきり事務所的なのを求めてきたんだけど……
ぐーぐふのマップを頼りに進んできたのだが、明らかにここで案内が終わっているし、っていうかここほんとに人住んでんの?貴族の家とかじゃない?と情報量の多さにびっくりしながらも、俺はインターホンを鳴らした。
なんかぼっちになってから、行動に大胆さが出てきたのは、気のせいだろうか、と考えていると、
『はい、こちら皇家ですが』
「あ、バイトの面接に来ました、日暮です」
普通に考えて、バイトの面接に家のインターホンを鳴らすって、非常識すぎない?と俺は思い返しながら、間違ったら全力で謝ろう、と考えていると、
『あぁ!あなたがバイト志望の方ですね!どうぞお入りになってください!』
カチャ、という音とともに、玄関?これは門と言った方がいいのか、それが開き、俺は中に案内される。
『あ、お入りは入って右に曲がると分かりますので』
雑すぎない説明?と思いながら、俺は入ってすぐに右に曲がる。
すると、なんとなく行けばいい方向が頭に浮かんできたので、その通りに道を通る。
途中、キョロキョロしながらきたのだが、素人目から見てもわかるくらいの綺麗な庭に俺は少し感動しながら歩いていく。
「し、失礼します!」
そして訪れたのは、離れなのかはわからないけど、小さい一軒家。
普通の一軒家の玄関前で、俺は声を上げて、ノックをした。
『どうぞ』
ドアを開けるとまっていたのは、燕尾服を着た、壮麗の男性だった。
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