死神ちゃん

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 宣言どおり、死神ちゃんは僕のやることなすこと邪魔してきた。2種類の洗剤は同じものにすり替えられ、飛び降りようとしたらベランダへの窓は開かなくなり、電車へ飛び込もうにもすぐに非常停止ボタンを押される。 「むだむだむだぁ!」  死神ちゃんが胸を張って言った。  また死神ちゃんは、僕の生活に口を出すようになった。 「もっと野菜を食べるんです! そして肉も食べるんです! カップラーメンはダメです!」 「筋トレしましょう! 筋肉はすべてを解決してくれるらしいです!」 「おやすみだからっていつまでも寝ていてはダメなんです! 散歩行きましょう!」  そんな風に僕を振り回す。  僕にしか見えない、変な同居人が出来たようだった。  僕が仕事で不条理に怒られると、 「死神ちゃんが仕返ししてあげるから、元気出すのです!」  と、慰めてくれた。それどころか、問題の部長のかつらを外し、背の高い棚の上に置いてしまったのだ。部長大慌て。会社のみんなは笑いをこらえるのに必死だった。
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