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「間違いありません…小一郎です。」
上総屋の女将が、消えそうな声で文吾に話した。
「どんな状況で見付かったのか説明しても、よろしいでしょうか?」
女将は暫く無言だったが
「人を待たせてあります。説明はその方達に…」
そそくさと帰ろうとする。
「小一郎さんでしたか…。」
「はい、小一郎でございますが?」
怪訝な顔をする女将に
文吾はちらりと表を見ると、待たせた顔触れのバラエテイの多さに驚く
「いえ、こちらの話でございます。御遺体は此所では何ですから、後で長屋に運ぶといたしましょう。」
そう言って女将を帰した。
「鉄っちゃん!出て来ていいぞ!!」
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