生きる意味

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生きる意味

「これじゃ廃屋と同じだよ!!此所に人なんて住む訳が無い!?」 非力なのに極度の世話焼き、近江屋の若旦那にだってわかる 「やっぱりそう思う?俺もそんな感じはしたんだ…だけど、俺の先生が居たんだぜ!!だから不思議なんだよな…。」 銀の先生とは? 「銀、その先生何だかおかしいよ?詳しく教えてくれないかな?」 近江屋の若旦那颯太にとっては、殆ど嫌な予感しかしない。 「先生は、何だか上総屋の小一郎…さんが勘当された理由を、調べてたみたいだったんだ…。けど、理由が俺が聞いた事とは全然違ったらしいんだ…?」 銀には、上総屋さんの息子ではとの噂が立っていた。 「なぁー、岡っ引きってのはまともな人間じゃないってのは本当?」 銀の疑問に…世間知らずな自分がどう答えたらいいのか?若旦那は悩んでしまった。 「銀の新しい先生は、岡っ引きじゃないんだね?」 岡っ引きが銀を利用している訳でもなさそうだけど? この前の書状の話といい、この先生だって良くない先生のような感じしかしなかった。但し穏やかに訊かないと、銀が岡っ引きの尾行から、逃走した理由がわからない。 「銀、上総屋の小一郎さんが勘当された理由と、岡っ引きになろうとしているのは、どんな関係があるのかな?」     
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