写真部での初恋

プラトニックラブ

新生写真部は、３学期の学校行事を記録した。その度にどれくらいお金がかかったか計算するのが私の仕事である。領収書を集め、それを仕訳帳に記入していく。前の年も先輩が付けた仕訳帳を元に写真部への予算を確保している。私は、エクセルの表に数値を打ち込んで集計する。
３年生が卒業すると、私たちの学年も進級した。３年生になった私たちは、新入生を迎えると写真部へ勧誘した。今年は５人入ってきた。私たちは新入りにカメラの扱い方を教える。最初はチンプンカンプンな顔をしている１年生も徐々に慣れてきた。静止画から動画と少しずつレベルを上げながら撮影させた。
１月期は瞬く間に過ぎて、夏休み中の家族旅行で得た写真を夏休み明けに提出した。運動部の後について行ったり、写真展に出品したりと忙しい２学期も過ぎていき、私たちは引退した。２年生に任せた後は受験勉強をするだけである。
何度も模擬試験を受けながら進路先を決めていく。志望校へ願書を提出したら、後は本番を迎えるのを待つだけである。残念ながら、私は先輩が行った学校へ行くには偏差値が低いので志望校のレベルを下げるしかなかった。
いよいよ本番の日が来た。私は受験校へ行って試験に臨んだ。その３週間後に合格発表の日が来る。
当日、私は自分の受験番号を確認した。私はその学校に合格した。その晩、母はいつもより美味しいおかずと赤飯を出して私の合格を祝った。