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「これでいいのよ。身の丈に合わない人を追いかけても自分が苦しいだけよ」母は私にこう諭した。「うん、そうだね」私もサバサバとこう答えた。
卒業式を終えた私は、春休み中に制服の採寸を済ませ、その高校が指定した学用品を買い揃えた。これで、先輩と会うことがなくなった。でも、今の私は悲しくはない。先輩が卒業した後はいろんな人と会ったり、後輩に指導しながら年間行事に参加して、それらの課題を片付ける事で精一杯だった。
あの時の先輩は過去の人になってしまったけど、これから通う高校で新たな出会いがあるかもしれない。そう思って、あの時の恋に見切りをつけて次へと向かうのである。
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