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 どうにか怒濤の忙しさが落ち着き、体調管理のために出来るだけ自炊を心がけることにした。  慣れてくると、献立を考えるのも楽しくなってくる。持ち運べそうなものは多めに作って、次の日の弁当にしたりもする。職場でもわりと評判がいいのがうれしい。  さて今日はどうするかな、と考えていた休日。あるものを確認しようと、冷蔵庫を覗いたとき、  ごとん。  物音に驚いて振り返れば、テーブルの上にツナの缶詰があった。もちろん、出した覚えはない。  ーーそういえばこの前、コロッケ作って供えたな。  同居人リクエストにお応えして、その日の夕飯はツナのコロッケにした。なんとなく家の中が明るい雰囲気だったので、喜んでくれたんだと思う。
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