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 お話、して欲しいなっ!」 少年は頬を赤らめ、小さく頷いて満面の笑みで少女を見た。 少年は家族と一緒に、今日はこの森にキャンプに来ていると語った。 少女が思ったよりも少年は勉強ができる様で、話を続けると、 自分の同級生のような気がして嬉しくて、 ときめきと喜びが少女を包み込んだ。 少年は時折顔を赤らめながら、少女の顔を見いている。 少年も理由はわからないのだが、この少女の出会いを運命だと感じていたようだ。 そして、くちびるを直視できなかった。 少年は極力少女の目を見ることに決めた。 そして少年のその視線がふと足元に落ちた。 何かの小動物が走り去ったように見えたのだ。 そして少年は発見した。 「あれ?  ひざ、怪我してるね。  それで泣いていたんだね。  ちょっと待ってね」 少年は、小さなポシェットから絆創膏を取り出した。 それは子供向けでもなんでもないどこにでもあるものだった。 少女の膝の痛みはもう癒えている。 少女は恥ずかしさと嬉しさが入り混じり、 少年に抱きつこうとしてしまった。 だが、それをすることは叶わなかった。 少女の胸は今にも張り裂けそうだったのだ。 抱き付いてしまうと本当に胸が張り裂けてしまうだろうと感じたのだ。     
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