不手際と諦めと ①

2/9
前へ
/237ページ
次へ
両手両膝を地面に密着させ リリエルは深々と頭を下げる 額に土がくっつくほどにそれはもう深かった。 俗に言う「土下座」の姿勢である 土下座をする年端の行かぬ少女と呆れ返る少年との二人の図 事情の知らぬ第三者が見れば少年が少女を跪かせてるという もの凄い絵面に見えるだろう 「面目次第もございませぬ…かくなる上は腹を切って」 「介錯は任せろ」 「すんませんッしたぁぁ!!」 当たり前ではあるが どうしてこのようなことになってしまったのかには それなりの理由があった 時は、ほんの少し前に遡る
/237ページ

最初のコメントを投稿しよう!

149人が本棚に入れています
本棚に追加