いつもの。

11/12
前へ
/237ページ
次へ
光が一際大きく輝き 貴司はあまりの眩しさに思わず目を覆う。 幸い光は持続せずに消え 瞼を恐る恐る開く そこには見渡す限りの大自然が目に飛び込んだ 連なる山々に近くに流れる小川に草原が広がっていた 「転生…したのか?」 いまいち実感が湧かず、小川を覗き込み映り込む自分の顔を見て驚く 「俺だ」 転生とは、別の誰かになるものかと思っていたが 映る顔、体は紛れもなく只野貴司そのもの。 赤ん坊でも無ければ、転生する直前の16歳の自分だった 「まあ、赤ん坊で転生して こんな大自然に放置されても困るけど」 それこそ転生後にそのまま衰弱して死ぬ未来しか見えない
/237ページ

最初のコメントを投稿しよう!

149人が本棚に入れています
本棚に追加