いつもの。

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「神界直々のサポート、か」 彼女が言うには、力は使い放題の『無双ゲー』らしい。 『ハーレム』、『大富豪』、『勇者』 そのどれもが願えば手に入れられるという 真偽のほどはともかく 何かしらの恩恵はある…と思いたい 「あいつ…おかしな奴だったけど、嫌な奴でも無かったな」 リリエル。 転生前に少しの間だけ話した 自分とそう歳の変わらない見た目をした少女 曰く、天使と彼女は自負していた。 人の話を聞かない節はあるが 人の気持ちが分からないわけでは無かった 最後の光に包まれる瞬間に『仕事』を無視して 言伝てを頼まれてくれたり、優しさを垣間見せる一面もあった 「悪魔、は今度訂正しなきゃな」 もちろん、今度とはこの世界『メルファリート』で 天寿を全うした後からになる 遠い遠いずっと先の未来に想いを馳せながら… 「今すぐでもいいんですよ?あ、天使に悪魔の悪すっぽり取って『天魔使』とかどうです?なんか強そうじゃありません?」 「語呂悪いだろ。『使魔』くらいにしとけ」 「それただの使い魔じゃないですかヤダー!」 「…で、何でいるの?」 「言いませんでした?神界直々のサポートって。 これから私、リリエルは貴司さんの剣となり盾となります どうぞ末永くお見知りおきを」 『天使』はそう話すとにっこりと無邪気に微笑んだ
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