その交わり、異端にて

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 ぐっ、っと言葉が詰まる。  逆らいたい。  だが、それができない。 「わかったわよ」  仕方なく起きて、嫌な陽光を魔力で遮りながら、着替えを始める。 (ったく、なんでこんなハメに)  吸血鬼が演じる、まるで人間のような寝起き。  そんな滑稽な姿を見て、この小娘は、何が面白いのか。 (……いや。小娘、ではないのか)  ――誰が予想できただろう。  ――夜の支配者だった自分が、こんな異星人の小娘に、従うことになるだなんて。
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