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春に飲む生ビールほどうまいものはない。その上、先輩の横だからもっとうまい。今俺は幸せすぎて…脳内がヤバい。お花畑だ。ついでにいう と心拍数もヤバい。
そう思っていると…
いきなり先輩が俺に抱きついた。マジか。夢が現実になった。幸せすぎるぞ俺。赤らんだ顔で先輩が俺を見上げる。つい表情筋がゆるんでしまう。
「さぁくらが見たぁ~い。そこの木まで中山君連れてって~。」先輩が謎のイントネーションで言った。どうしたんだ?
「どうやって連れて行けばいいんですか?」ここからその桜の木までは10メートルくらいある。おんぶはしたいけど、恥ずかしい。
「やっぱりこういうのはお姫様抱っこでしょ~。」
…そうきたか。先輩が俺に手を伸ばしてくる。仕方ない。すべての男性社員にうらまれること覚悟で、俺は先輩を抱っこする。そして、全力疾走で桜の木の下にに行く。
「わぁ―キレ―イ!」良かった。先輩が幸せそうだ。ここで告白されたい。マジで。と思った時に先輩が「中山君」と俺を呼んだ。熱を帯びた瞳が俺を見上げる。これは…まさかの…告白か!?
そして先輩は桜の下で
「ここね―、私の恋人の骨があるんだ―。私が殺して埋めたの―。」
…と俺に告白した。
…………なぜこのタイミングで言うんだ?
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