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 その日は十七時半で上がった。店長と西野君も、だ。混雑した神戸の街を歩く。疲れたビジネスマンや、OLに混ざりながら。そして三ノ宮駅へ向かった。  満員電車に揺られ、明石駅に到着した。ここも沢山の人が降りる。  時期が時期なので、空はまだ明るかった。これから、薄いブルー色がどんどん暗くなるだろう。やるせない気持ちでいっぱいだった。  今日の事を振り返る。  明石の街の中は、帰宅する人であふれかえる。道路は渋滞する。  そんな中、私は自転車を走らせ、住宅街の中を走った。向かった先は自宅マンションの近くにある、明石焼き屋さん。  明石焼きを焼いて、創業四十年というお店だ。  海の近くにあり、年季が入った野暮ったいコンクリートの建物だ。少しヒビが入っている所が、また何年も経過している事を感じさせる。
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