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「ですが……」
「それに。これは、自己責任や。
あの時……お前が泣いたのを見て血が上ったねん。
俺も大人としてまだまだやさかい
だから気にすることじゃあらへん」
でも……私のせいで
関西弁を知られてしまった。
私は、先生と秘密を共有することが
凄く嬉しかった。
特別な関係に思えて大切に守りたかった。
なのに……。
「私……凄く嬉しかったんです。
関西弁を話す先生を知って……親しみが持てて。
それに……それに……」
涙のせいで上手く言葉に出来なかった。
すると先生は、私をギュッと
抱き締めてくれた。
「こんな所を見られたら……また誤解されるな。
でも、放っておけへんのや。
俺も本当は、まだ隠しておきたかったんや。
何やかんやと言うても中森が、いつも
笑いかけて近付いてくれる」
「俺にとったら結構特別なことやねん。
まぁ……起きたことはしゃーない。
でも、また2人で、こうやって話したらええ。
皆には、内緒で」
えっ……?
「また2人きりになってくれるんですか!?」
思いがけない先生の言葉に
心臓がドキッと大きく高鳴りだした。
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