先生のヒミツ。

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「あ、じゃあ……告白する時って どんな感じなんですか?関西弁だと」 「はぁっ?」 私の発言に呆れたような表情をされる。 だって気になるんだもん。 とにかく気になる フレーズを言ってほしかった。 ダメだろうか? すると伊藤先生は、少し考え込みながら ジッと私を見つめてきた。  えっ? 「お前のこと。めっちゃ好きやねん」 えぇっ……!? 思わない言葉に一瞬動揺する。 告白のフレーズだと言ったのは、私だけど まさか私に向かって言うんだもん。 心臓が飛び出しそうになるぐらいにドキドキと 高鳴りだした。 「なーんてな。まったく。 教師になんちゅー事を言わすねん。 ほら、それ早く書いたら職員室に持って来い」 私の頭を教科書で軽く小突くと クスッと笑いながら 教室から出て行ってしまった。 1人ポツンと取り残される私。
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