手間のかかる幼馴染

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「ん?なに?」 私の視線に気づいたのか、りんごとバナナを同時に頬張りながら蓮が言う。 「可愛くて頭良くて、自慢の弟兼後輩だなーって」 私は小動物みたいに果物を食べてる蓮の頭を撫でようと、腕を伸ばした。 「え?……うわっ」 伸ばした手は引っ張られ、少し顔を上げるとすぐ近くに蓮がいる。今まで見た事ない真剣な目に、何も言えない。 蓮の高めの体温と眼差しに困惑する。 「いつまでも可愛い俺でいると思うなよ?」 いつもより低い声に、不覚にも私はときめいてしまった。
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