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病室
全身を鈍く隈なく覆う痛みに目が覚めた。ただただ気怠く瞼が異様に重く感じ、開けることすら億劫に感じる程に気力を起こせない。試しに体を動かしてみようとすると、外からどうかはわからないが、耳の内側で節々がキシキシと音を鳴らして、一緒に鈍いままであった痛みが、一気に勢いを増して私自身に無理をするなと、原始的な信号を送ってくる。
しかしその頑張りも虚しく報われず、何か硬くて頑丈なもので固定されているのか、いくら力が入らないとはいえ、全く身動きが出来ない。そもそも私は一体最後何をしていたんだっけ?
動けないのならどうせ暇だしと、一つ考えをまとめてみようとしても、何か頭に強烈なショックを受けたか何かわからないが、うっすらと、しかし全く先を見通せる程ではないくらいの靄が一面に張り付いているようで、ただでさえ気力が湧いてこないのに、雲を掴むような虚しさしか残らなかった。
さて、もうまどろっこしいのは止めて、覚悟を決めて目を開けるか。
自分のものに違いないのに他人のを動かすかのように、非常に拙く恐る恐る瞼を開けると、まず目に飛び込んできたのは真っ白な天井だった。近くに強い光源がないためか薄暗く、どこか陰鬱な印象を受けた。
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