僕と奇妙な同居人たち

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 *** 「ちょっと待ってよ! 定員一名なんでしょう? じゃあここは紅一点の私に譲ってちょうだい!」 「一番相応しくない奴が何言ってんだ? お前中身は女でも外見は完璧な男じゃねえか」  伊万里陽子が進み出ると、鋏勇次が即座に突っ込む。 「ひっどおい! 今時はニューハーフだって立派にやって行けるわ! あんたなんか何かあればすぐ暴力に訴えるくせに! ほとほとみんな迷惑してるのよ!」 「迷惑を掛けてるのは二人お互い様でしょ? ここは一番可愛い弟系キャラのボクに譲って欲しいなぁ」  そんな久谷拓巳に、今度は有田裕吾が思わず口を挟む。 「いや、弟系キャラって……お前が一番外見に合ってないキャラしてるんだけど」 「ええっ! そんな……! 有田さんの知的キャラだって似たようなもんだよ? 見た目はどう見ても筋肉バカなのに!」 「何を言う。それもお互い様だろう」  三つ巴ならぬ四つ巴となった。  それぞれの意見の主張で、どんどんと収拾が付かなくなって来ている。
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