(criticism)

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(criticism)

 ホラー映画というジャンルは、映画そのものの歴史に密着しながら、かつ映画そのものの本質を俯瞰するには、最も適したテキストなのかも知れない。映画とは本来見世物小屋感覚的な代物が発展した娯楽であって、今日的な『大衆芸術として認知されたエンターテインメント』としては微妙な折り合いがあり、やはり覗き見趣味的な、言い換えれば猟奇趣味的な、さらに平たく言えば怖いもの見たさの人間のリビドーが根底に存在するからこそ、映画それ自体が創発的に進化し、映像技術的にも作劇法的観点からも、無論、役者そのものの演技力も含めて、瞬発的な[流行(モード)]に終わるのではなく、一つの[文化(カルチャー)]として世間に受け入れられていった、と過程するのも酔狂な弁ではないと思う。  どうにも小難しい講釈をしてしまったが、要はホラー映画が、映画の歴史と長く付き合い、また、映画との関わり合いにおいて、実に映画らしい魅力を凝縮した、いや、発揮したカテゴリーなのではないかと忖度しているのである。     
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