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「何があったって?」
「美咲ってイラつくと、いつもその辺に落ちてる物を蹴ってたじゃん? ガキの頃も、空き缶やら石ころやら蹴りまくってたからな」
懐かしむように言う秀人。
つか空き缶で思い出した。
私はバカ西にイラついてて空き缶に八つ当たり。それがガラの悪そうな学生にヒットして、秀人に助けてもらった。なのに私、お礼言ってねえじゃん。
「ああ、ちょっとな。それより、お礼言ってなかったな。わりぃ。さっきはありがと。助かったよ」
「良いよ。俺、何もしてねえし」
「いや、マジで助かったよ。ありがとな」
秀人が助けてくれなきゃ、今頃ボコられてただろうな。まぁ、それなら良いんだよ。そん位の事は覚悟してたし、殴られんのは慣れてっからさ。
でも最悪、仲間呼んでまわされたりしたかも? そう考えるとゾッとした。本当に秀人が居てくれて良かった。
「美咲さぁ。あん時、せっかく怒りの矛先を俺に向けたのに、俺の事かばおうとしただろ?」
秀人、もしかして怒ってるとか?
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