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「謝って済んだら警察はいらねえんだよ。イテテ。あぁ、なんか骨までいっちまったみてえだな」
いやいや、空き缶で骨までって有り得ないっしょ。一体どんだけカルシウム不足なんだよ? つか今時、警察はいらねえとか言う奴、居るんだなぁ。
あっ、呑気な事を考えてる場合じゃない。
「私の不注意で、本当にごめんなさい」
今度は頭を下げて謝った。
「だから、謝って済む……」
「――プッ。もう我慢出来ない。アハハ! あんた面白いね。女の子相手に虚勢張って楽しいの? しかも空き缶で骨までって、どんだけカルシウム不足? 牛乳飲もうね、お兄さん」
突然、誰かがケラケラと笑う声が後ろから聞こえてきた。聞き覚えのある、懐かしい声。
私の脳裏には、ある人物が浮かんだけど、それは有り得ない、と思い直した。
振り返って確認しようとした矢先、男が怒鳴りだしたから、そっちに神経を集中する。
「あんだと、テメェー? やんのかゴルァ?」
当然の如く、更に怒りを爆発させる少年A。前科なし。
……って、そうじゃなくて。
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