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人間からより多くの光を奪うために姿かたちを自由自在の変形させ、ある時は若い男、またあるときはおしゃべり好きのおばさん、それ以外にも子供、老人、男女などやりたい放題。
いつどこにひそんでいるかわからない。
「これがこの男の話だ。数千年たった今でも動き続けている。もしかしたらお前も今までにあったことがあったかもしれないな。気づかなかっただけで」
「・・・・・か、もしれないね。でさ、夏目に聞きたいことがあるんだけど」
「ああ、なんだ?質問か?くだらない質問以外だと答えるぞ?」
「私がこの状況でくだらない質問をするほどのバカだと思うの?」
「すると思ったから言ったんだ(即答)」
「失礼すぎでしょ!?!?って、今はそんなことじゃなくて、なんで私にこの話をしたの?私がその人と同じ、魔法が使える人だから?」
「・・・ああ、お前にあいつを助けてほしかったんだ。あいつはもう十分苦しんだ。すでに限界なんだ」
「限界?どういうこと?」
「あいつは自分に魔法を使い過ぎた。どれだけ魔力があるといっても、体には限界がある。体の限界なんてすでに来ているのにあいつはいつまでも魔法をかけ続ける。本人も苦しいはずだ」
魔法って自分にかけ続けたらいけないんだ。まあ、確かに体に限界はあるか・・・。
「俺はあいつの苦しむ姿をこれ以上みたくない。安らかに眠って欲しい。端的にいうとあいつを殺してほしいんだ」
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