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第25話 だとしたら何で・・・?
カイドじゃない?夏目が?
「だとしたらなんで?なんで、カイドの基地にいるの?なんでさっちゃん先輩に従ってるの?」
「・・・・・俺は人間だが皐月に育てられたんだ」
「育てられた?なんで?どうしてそれだけ長い間カイドの基地にいて光を奪われてないの?」
「さっきからなんでが多いな。なぜ光を奪われていないか?そんなこと俺が一番知りたい!!」
夏目が声を荒げた。
「な、夏目?落ち着いて?ごめん、夏目もわからないんだよね」
「すまん、今度は俺の話をしよう。聞いてくれるか?」
「もちろんだよ」
夏目にもつらい過去があったのかな?
「俺が小さいときに両親が離婚したんだ。母は家から出て行った。父は・・・世界警備隊で働いていたんだ。俺はそんな父を尊敬していた」
「世界警備隊で?」
私の頭の中を一つの名前がよぎった。
『影山冬真』
私がさっちゃんせんぱいの正体を知るきっかけとなった日記の持ち主の名前。
もしかして、夏目のお父さんなんじゃ・・・?
「だがそんな父も俺が4歳の時に亡くなったんだ。カイドとの戦闘に巻き込まれたらしい。だが
巻き込まれたのならしょうがない。でも4歳の子供が一人で暮らしていけるわけがなかったんだ」
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