優しい真実

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「俺も入れて四人? つか、そうじゃなくて……、普通に考えて、俺、邪魔だろ? とにかくマジで出直すよ」  秀人は踵(きびす)を返して部屋を出ようとしている。 「ちょっと相談したい事があるっつーか、話聞いて欲しいんだよ」  私はなんとか秀人を部屋に上がらせようと試みた。  そもそも、よく考えてみりゃ、話しとかねえと秀人にまで迷惑かける可能性がある。 「いや、相談に乗るのは良いよ。でも今はまずいだろ。友達帰ったら連絡してくれりゃ、すぐ来るからさ。とりあえず出直すよ」  秀人は相談したい内容が今話してる事だと知らないから、あくまで出直そうとしている。 「今、話してる内容について相談したいんだよ。マジで頼むわ」  懇願するように言うと、秀人は一度小さくため息をついて、「分かったよ」と答えて部屋に上がった。  私は「ありがとな」と言って、秀人をリビングに通す。  リビングに行けば当然唯が居る訳で、私は困惑する二人を余所にひとまず秀人を椅子に座らせた。 「あっ、麦茶取って来るから、ちょい待ってて」  私が麦茶を取りにキッチンに来た時に、茜が戻ってきた。茜は、無言で座っている秀人と唯を交互に見て首を傾げると、困惑した表情のままソファに座る。  リビングには気まずい沈黙が流れていた。三人とも、訳も分からずにそこに居るんだから当たり前なんだけど。  私はリビングに戻って秀人に麦茶を出すと、床に腰を下ろした。  では、早速本題に入りますか。
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