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「ああ。まず、信用してたバカ西に裏切られた傷が残るじゃん。それに茜の事だから“美咲を信じないで傷つけた”とか言って自分を責めると思うし。傷つけたり落ち込ませたりしないで伝えるには、どうしたら良いと思う?」
そう。私が唯にこの話をしたのは、元を辿ればこれについて意見が聞きたかったから。
「うーん。私はそのまま伝えれば良いと思うな。もし変に隠したり誤魔化したりしたら、その方がショックだと思う」
「それもあるけどさ……」
唯の言う事も一理ある。一理どころか、それが正しいとも思う。
でも、私には言えねぇよ。茜が私に事実確認さえしないで信用する程の存在だったバカ西。そのバカ西が、実際は茜を利用してただけなんて。
私が考え込んでると、唯が真剣な表情で付け加えた。
「本当の事を全部話した上で、茜がどう思うかは茜次第。たとえそれで傷付いたとしても、茜自身が自力で乗り越えなきゃいけないと思うよ。中西さんを選んだのは茜。美咲ちゃんを信用しないで傷付けたのも茜自身が出した結論なんだから。それを影から支えるのが美咲ちゃんや私であって、それが最善の策だと思うよ?」
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