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「じゃ、とりあえずメシ食うか。取って来んよ」
秀人は煙草の火を揉み消し、足早に部屋を出て行く。
私は最後の一口を堪能した後、火を消してキッチンに向かった。
焼きそばの具になりそうな物を冷蔵庫から物色し、準備に取り掛かる。具を炒め始めた所で秀人が戻って来た。
「アレ? もう用意してんの? 俺が作ろうと思ったのに。まぁ良いや。ちょい冷蔵庫借りんぞ?」
秀人の手には大きなエコバッグが一つ。どうやら焼きそば以外にもコーンやらハムやらを持ってきたらしく、順に冷蔵庫に入れている。
せっかく持ってきた具をわざわざ冷蔵庫に入れているのは、私が炒めている具とほぼ同じだったからだろう。
「使うのは良いけど、持ってくの忘れんなよ」
「いや、置いてくよ。もともと使うつもりで持って来たんだし」
冷蔵庫にしまい終えた秀人は、壁にかけてあるデカいフライパンを取って濯ぎ始めた。
「そうか。んで、何してんだ?」
「ん? 手伝おうと思って」
即座に断ったけど、着々と準備を始めたので有り難く手伝ってもらう事にし、あっという間に完成した。インスタントなんだから早いのは当たり前だけど。
「秀人、ゴチです」
「あぁ。じゃ、いただきま~す」
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