波乱の幕開け2

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 屋上のドアを開けると、バカ西達は先に来ていて煙草を吹かしていた。  うちらが来た事に気付いたバカ西は、ニヤニヤした表情で立ち上がり煙草を足で揉み消す。 「おっ、よく逃げずに来たなぁ」 「感心感心」  立川も頷きながら立ち上がった。  私は周囲を見渡して他にツレが居ないか確認する。ふと秀人を見ると、同じように周囲を見渡していた。とりあえず見える範囲には他に人は居ないようだ。  秀人はバカ西に視線を移して口を開く。 「で、わざわざ呼び出して何?」  秀人の言葉に、バカ西は瞬間湯沸かし器のように一瞬にして顔を真っ赤にした。 「ああ? とぼけてんじゃねえよ。ナメてんのか、コラァ?」  そこに立川が割って入る。 「晃、まあ落ち着けや。そいつ面白そうだから俺にやらせろよ」  立川はバカ西の肩をポンポンッと二度叩いた。  つか、こいつは人の肩をポンポンッと叩くのが癖なのか? 今日何回目だよ。 「ちょっと待ってくれよ。俺、今日こいつに三発ももらってんだから、俺にもやらしてくんねえと納得いかねえんだけど」  バカ西は不満そうに立川を見る。
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