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バカ西みてえなヤツ見てっと、マジでイラついてくんよ。
「おめえ、一人じゃ何も出来ねえくせにデカイ口叩いてんじゃねえよ」
思わず口から漏れた一言に、バカ西は相当頭にきたのか、凄い剣幕でこっちに向かって来た。
「んだと、んにゃろー」
「ちょっ……、ちょっと待てよ、晃。女に手え出すつもりか?」
立川が止めようとしたけど、バカ西は構わず向かって来る。
咄嗟に秀人が間に入ってきたけど、立川が秀人の胸倉を掴んで自分の方に引き寄せた。
「お前の相手は俺だっつってんだろ」
立川は既にやる気満々だ。ただでさえ強え奴なのに、こっちの事に気を取られてたらやられる。
「秀人。こっちはなんとかすっから心配すんな。それよりそっちの方が大変なんだから、こっちに気い取られてる場合じゃねえだろ」
秀人が返事をする前に立川が口を挟む。
「って訳だ。そいつも言ってっけど、あっちに気い取られてて俺に勝てると思ってんのか?」
立川は秀人の胸倉を掴んだまま思いっきり胸元を引っ張り、秀人を連れて行った。
そうこうしている間に、バカ西は目の前まで来ていた。
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