2人が本棚に入れています
本棚に追加
「そっか。それよりさ、ゴールデンウイークはバイトだけど、今度どっか遊びに行かね? まっ、休みは基本的にバイトだからバイト休みん時にでも」
サラサラの髪を風に靡かせて微笑む秀人。
それにしても唐突だな。
「ああ。良いけど、何処に?」
こんな時に改まって誘われると緊張するし。
「そりゃあ……、カラオケとか映画とかかな。単車でどっか遠出しても良いし。むしろ、どっか行きてえとこある?」
うーん。秀人とどっか遠出したいのもあるけど、カラオケ好きの私としてはカラオケも魅力的だ。
「そういや最近カラオケ行ってねえから行きてえな。ちなみにカラオケ二人で行くのか?」
個人的には歌うの好きだから、あんま人数多いより二、三人で行く方が良いんだけどな。
逆に人数集めて騒ぐのが好きな人も居るみてえだけど、秀人はどうなんだろ。
「二人でも良いし、誰か誘っても良いけど、どうする?」
どうしよ。本当は二人で行きたいけど、なんか今は妙に秀人を意識してるから、二人で行くと変に緊張しそうだしな。とりあえず茜たちを誘ってみるか。
「んじゃ、茜たち誘ってみようかな」
私は風で顔にかかった髪を後ろに流しながら答える。
「そっか。じゃあ、俺は大樹でも誘ってみっかな」
秀人は煙草の火を揉み消しながら答えた。
最初のコメントを投稿しよう!