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「わり。意味が分かんねえ」
私は早く主旨が知りたくて、結論を急かした。
「私が聞いたのは、あんたと神城くんと立川くんの三人、何人かで焼き入れるとかいう話が出てるって。私が同じ学校だったから、『こいつら知ってる?』みたいに聞かれただけだから、詳しい事は分かんないんだけど。ちなみに彼氏は行かないって。でも誰かは行くだろうってさ」
朱美は言葉に詰まりながらも、分かる範囲で説明してくれた。
「そうか。わざわざありがとな。気をつけるよ」
私はお礼を言ってその場から立ち去る。
しっかし、予想以上に厄介な事になりそうだな。恐らく首謀者はあのバカだろうけど。
教室に戻ると、秀人たちが不思議そうな顔でこっちを見てきた。
秀人や立川も関係ある事だし、黙ってる訳にもいかねえよな。
「あんさ、なんつーかその……。うちら三人、よく分かんねえけど狙われてんだってさ」
私は言われた事をそのまま報告する。
「は? 何でこの三人? あっ、あいつか。俺ら三人が共通して狙われるっつったら、あいつしか居ねえよな」
立川は納得して苦笑した。
「懲りねえ奴だな」
秀人も思わずといった様子で苦笑している。
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