光と影2

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「いただきまーす」  三人揃って食べ始めたのは良いが、三人ともサンドウィッチなどの軽食で、雑談しながら食べていたら、全員すぐに食べ終わってしまった。 「ご馳走さま。ちょっと洗いもんしてくる」  私は忘れないうちに弁当箱を洗っておこうと席を立つ。 「あっ、私も……」  唯が気付いて追いかけてきた。  私は「良いよ、唯。座ってな」と言ったのだが、やはり気になるらしく、流しの横までついて来た。 「ごめんね。私の分まで」  唯は申し訳なさそうに謝ってくる。そしてふと思い付いたように言葉を続けた。 「ところで美咲ちゃん。一人暮らしする事、どうやって許可もらったの? よく許してもらえたね。うち厳しくてさ」  唯は苦笑して頭を掻いている。 「あっ、いや……。許してもらえた訳じゃないんだけどさ」  まさかこのタイミングで唯がこんな事を聞いてくるとは思わず、返事に困る私。 「えっ? じゃあ強引に出てきたの?」  唯は驚いたように目を見開いている。 「そういう訳でもなくて……」 「えっと、どういう事?」  唯は更に食い下がる。 「まっ、色々とあってさ」  苦し紛れにごまかしてみても、唯の好奇心は止まらない。酒が入っているせいもあるだろう。 「色々?」  唯は不思議そうに首を傾げる。  私は観念して話す事にした。
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