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「ごめんね、洗わせちゃって。ありがとね」
唯は大袈裟に両手を合わせて軽く頭を下げる。
「良いよ。ついでだし。気にすんな」
私は軽く微笑んで手を拭き、キッチンを後にした。
リビングに戻ると、茜は既にウトウトしていた。
「待たせてわりぃな。もう寝るか?」
どうせ起こすんだから意味ないんだけど、何となく小声で話しかけてしまう私。
「あっ、おかえり。うん。もう寝ようかな。今日は飲み過ぎちゃったみたい」
茜は頭を掻きながら苦笑いしている。
ベッドが一つしかないから寝てもらう場所に悩んだけど、二人同じベッドで寝てもらう事にした。
二人は初め、気を遣ってベッドを使うことを躊躇(ちゅうちょ)していたが、なんとか説得して二人を寝室に連れていく。
その後、私はリビングに戻って二人掛けのソファで横になった。
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