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「私も行きたいけど、頻繁に外泊出来ないから、次はやめとくよ」
唯は寂しそうに苦笑いする。
「私は大丈夫だよ」
茜は行けるという事で、次回は四人で行く事になった。
それが決まった時にちょうどコンビニに到着し、私たちは弁当を買って学校に向かった。
* * *
それから何事もなく数日が経過し、週明けの月曜日。賑やかな教室内で、一際大きな声を出しながら、立川が秀人の席に近づいてきた。
「おう、秀人。昨日は突然悪かったな」
立川はかなり上機嫌な様子。
それもそのはず。実は昨日、この近所のツレと遊んでいた時、ついでに寝袋を買ってきたらしい。それを秀人がバイトから帰った約一時間後に置きにきたそうだ。
立川からすれば、これで心置きなく泊まれるといった所だろう。
「ああ。別に良いよ。つか、大樹ってバイトしてんの?」
秀人は素朴な疑問を口にする。
その疑問は私も気になっていた事だ。寝袋の相場がいくらか知らないが、バイトでもしてなければ小遣いで簡単に買えるものじゃないだろう。
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